地方で暮らしていると、利用できる金融機関がJAバンクと郵便局くらいしかなかったりしますよね。
そういう状況でも、もちろんお金が必要になることがあるかと思います。
そういうときに頼りになるのが郵便局のローンです。
郵便局のカードローンは新規の受付けを終了したため、カードローン利用はできませんが、それ以外にもまだまだ借り入れできる方法があります。
ここではそんな郵便局からお金を借りる方法について、詳しくご紹介していきます。
このページで分かること

郵便局の担保貸付は、ほとんど審査無しでお金を借りられる方法だ。
郵便局ではスルガ銀行のローン商品と、貯金や財形などを担保にした貸付の2種類の借入方法があります。
担保貸付は、郵便局の定期貯金や定額貯金などの担保になるものがあれば、ほぼ無審査でお金を借りることができます。
スルガ銀行のローンは郵便局が窓口になっている商品です。
郵便局から借りるわけではないということを頭に入れた上で利用しましょう。
特にスルガ銀行は行政処分を受けていますので、利用は慎重に行ってください。
借入額が少なくてもいいのであれば、JP BANKカードのキャッシングも利用できます。
金利もそれほど高くありませんので、カードローンのように利用できます。
実際にはカード会社からの借り入れになりますが、契約は郵便局でできますので、こちらも選択肢のひとつに入れておきましょう。

郵便局からお金を借りる2つの方法
郵便局でお金を借りる方法は大きく分けて2種類あります。
郵便局では自社でローン商品と呼ばれるものをラインナップしておらず、スルガ銀行と提携していくつかのローンを提供しています。
これらの商品は、郵便局は窓口での受付業務を行っているだけで、実際にはスルガ銀行から借りることになります。
自社のローン商品がない代わりに、郵便局の貯金や財形、国債等を担保にして借り入れすることができます。
お金を担保にしてお金を借りることになりますので、利用できる人が限られてしまいますが、こちらについても後ほど詳しくご紹介していきます。
ここではまず2つの借り方があることを、頭に入れておいてください。
郵便局で申し込めるスルガ銀行のローン商品
現在、郵便局で取り扱っているスルガ銀行のローン商品は上記の2種類です。
銀行法第26条第1項に基づく命令
(1)平成30年10月12日(金)から平成31年4月12日(金)までの間、新規の投資用不動産融資を停止すること。
また、自らの居住に当てる部分が建物全体の50%を下回る新規の住宅ローンについても同様に停止すること。
ただし、住宅ローンに関しては、スルガ銀行に対して行政処分が下されたことから、2018年10月12日から2019年4月12日までの6か月間、取り扱いを停止しています。
ホームローン「夢舞台」(住宅ローン
住宅ローンは、住宅の購入やリフォームに特化したローン商品で、年0.6〜4.375%と低い金利で借りることができます。
通常の住宅ローンのほか、固定金利で借りることができるフラット35や、働く女性向けの商品などがラインナップされています。
パーソナルローン「夢航路」(フリーローン)
パーソナルローンは、フリーローンや多目的ローンと呼ばれる商品で、最初にまとまった金額を借りて、そこから追加融資なしで返済だけを行っていくタイプのローンです。
このため、生活資金の借入れには適しておらず、進学や旅行、車の購入などに利用します。
パーソナルローンも金利が低く、使用用途が絞られているプランなら年4〜7%、幅広く利用できるフリープランなら、年8.0〜14.9%で借りることができます。
定期貯金や定額貯金を利用してお金を借りる方法
郵便局のもうひとつの貸付けである担保貸付は、大きく分けて3つの種類があります。
いずれも、利用するには担保になるものをすでに郵便局で管理していることが利用条件になります。
それぞれの担保貸付について詳しく見ていきましょう。

貯金担保自動貸付け
郵便局では総合口座の担保定額貯金や担保定期貯金を担保にして貸付を行っています。
貸付方法は、残高を超える払い戻しがあった時、自動的に不足分を貸し付けるというものです。
例えば、口座に1万円あるときに2万円引き出したら、1万円が自動的に貸付けされます。
公共料金やクレジットカードの引き落としなども、不足分を自動的に貸付けしてもらえますので、残金不足による延滞を防ぐことができます。
貯金担保自動貸付けを利用して郵便局からお金を借りるには、店頭窓口での手続きが必要になります。
免許証や保険証など本人が確認できる書類を用意して、郵便局の窓口で申し込みを行ってください。
利用限度額の範囲内であれば、借入回数や借入金額に制限はありません。
返済は貸付けの日から2年以内(それ以前に満期を迎える場合はその日まで)に行います。
担保定額貯金を担保とする場合の金利:返済時の約定金利(%)+0.25%
担保定期預金を担保とする場合の金利:預入時の約定金利(%)+0.5%
財産形成貯金担保貸付け
財形定額貯金や財形住宅定額貯金を担保にして貸付を行っています。
借りられる金額は貯金担保自動貸付けと同じですが、担保となる貯金1件につき1回までしか利用できません。
貸付期間は2年ですが、返済回数は1〜4回の範囲で選びます。
担保定額貯金を担保とする場合の金利:返済時の約定金利(%)+0.25%
国債等担保自動貸付け
総合口座で管理するゆうちょ銀行及び、郵便局の貯金窓口で購入した国債を担保にして貸付を行っています。
他の2つと違い、借りることができるのは最長1年までですが、貸付回数に制限はありません。
金利:貸付時における預入期間1年の定期貯金の約定利率(%)+1.70%
郵便局のクレジットカードで借りる
郵便局からお金を借りるというのとは少し違いますが、郵便局のクレジットカード「JP BANK カード」を作り、キャッシング枠を設定することで、お金を借りることも可能です。
実際にお金を貸しているのはJCBやVISAなどのカード会社で、キャッシング枠の設定には審査があります。
キャッシングリボ | 上限:10~30万円(ゴールドは50万円) |
金利:年15.0% | |
キャッシング一括 | 上限:郵便局の審査による |
金利:年15.0% |
一般カードの場合は、リボでも30万円までしか借りることができませんので、少しまとまったお金が必要なときなどには利用できません。
ただ、生活費が少し足りないというような場合には十分対応可能です。
金利も年15%ですので、消費者金融のカードローンよりも低金利です。
利用するには年会費がかかりますが、公共料金の支払をJP BANKカードに設定したり、ゆうちょ銀行をメインバンクにして給料の振込先に設定したりすることで、年会費が無料になります。
手軽に郵便局からお金を借りたいという人は、こちらを利用しましょう。

郵便局でお金を借りるメリットとデメリット
ここまでの説明で、郵便局でお金を借りる方法について、ある程度イメージできたかと思います。
他の銀行から借りるのとは、少し勝手が違いますので、そのメリットとデメリットについて、簡単にまとめておきます。
メリット
- 全国どこにでも店舗がある
- 担保があれば、ほぼ無審査で融資を受けられる(申し込みは必要)

郵便局は銀行と違って、全国様々なところに店舗がある。
その分、相談も気軽に出来るんだ。
メリットはやはり店舗数の多さです。
全国約24000もの店舗がある金融機関は郵便局以外にはありません。
銀行や消費者金融がない地域でも、お金をかりることができるというのは、郵便局の大きな魅力です。
しかも、担保になるものがあれば、ほぼ無審査で借り入れができます。
デメリット
- 担保になるものがないと郵便局からは借りられない
- ローンを借りる場合はスルガ銀行からになる

郵便局からお金を借りる際は担保になるものが必要だ。
用意する時間が惜しいなら、手っ取り早く他の方法を利用する方がいい。
デメリットは、郵便局が行っている融資が担保型のものしかないという点です。
ローン商品はスルガ銀行ですので、わざわざ郵便局を利用して申し込む必要がありません。
JP BANKカードもキャッシング枠を設定するのはカード会社です。
他に借入先がない場合を除いて、あえて郵便局からお金を借りる理由が見当たらないというのも、デメリットのひとつです。
郵便局から借りたいならJP BANKカードのキャッシング枠を利用する
将来的には郵便局独自のローン商品がラインナップされる予定ですが、現時点ではまだスルガ銀行のローン商品しかありません。
そのスルガ銀行が行政処分を受けたことで、郵便局との関係性も不透明になっています。
このため、ローン商品をいま利用するのはタイミングが悪く、どうしても郵便局から借りたいという場合には、JP BANKカードのキャッシング枠がおすすめです。
借入可能な額が少ないという問題はありますが、金利も低く他の金融機関で借りるよりもお得です。
また、担保になるものがあるなら、担保貸付けを利用しましょう。
ただし、こちらも担保になるものの価値以上には借りることができませんので注意してください。
パーソナルローンもありますが、こちらは他の金融機関を使えない場合や、キャッシング枠では足りない場合にのみ利用するようにしてください。